第130章 彼が失踪したのに、お前はその態度か?

「おじいちゃん! おじいちゃん!」

田村汐里が家の中から駆け出してきた。

「邪魔者はもう捕まえたんでしょ? なら、赤崎柚奈って子に手を出していいよね?」

田村爺さんは汐里の頭を撫でる。

「薬は飲んだか」

汐里はこくりと頷いた。

三年前、汐里は尿毒症だと診断された。腎機能はすでに深刻に損なわれ、まともに働かない。薬と、週二回の透析で命を繋ぐしかない身体。

透析といっても、血を機械で濾して戻すだけだ。腎不全そのものが治るわけじゃない。尿毒症は合併症を次々と呼び込み、いつ死んでもおかしくない。

去年だけで手術台に四度上がった。うち一度は、本当に死にかけた。

――もう、あんな苦しみ...

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